
九州に拠点を置く宗像サニックスブルースが廃部の危機にある。
昨年度チームの縮小を発表、その後同じく九州を拠点とするコカ・コーラの廃部に伴い多くの選手を引き受けて再起を目指していた。もし廃部となるとこれで九州から2チームが消えて、リーグワンとしては九州電力のみが残る。こうなってしまうのは本当に残念。不安の中で戦っている選手や関係者の心中を察するに余りあります。とにかく一戦一戦を頑張ってほしいと思います。
リーグワンがローンチするにあたって、フレームワークが作られていくつかの要件が設定されました。地域密着、専用スタジアムの確保、1試合あたり15,000人の動員(上位ディビジョン)等々いろいろあったと思います。目指すは全試合が白熱した接戦&均衡試合の実現。独立採算を目指した事業力強化も大きな命題。当面"努力目標"とは言え、超えなくてはならないハードルは高く、コロナ禍のもと波に乗るまでは協会や母体の企業等運営側からの多大なサポートが絶対必要だ。それでもシーズン途中で廃部を検討する状況に追い込まれているという実情はかなり心配。特にディビジョン2&3のチームの将来像は今から不安が残る。
私個人は前にも書いたが、このコロナ禍の状況が収束していない中でのローンチには懐疑的で1年待って今年はリーグの位置づけ、チーム名や特色などの啓蒙、ファンクラブなどの集客準備などマーケティング活動に充てるためのプレシーズン的な準備期間とする案が良いと思っていた。何よりもRWC直後のような大盛り上がりの中でのモメンタムや"新しさ"と"ワクワク感"がスタートには必要だからだ。そのタイミングが果たしてオミクロン株が流行り始めた時期というのが最適だったかどうか。
要件の中でもふと思うのが、リーグワンはいったいどんな「地域密着」を目指しているのだろうかということ。24チームあるということは、ざっと2県に1つチームがある計算。ただ首都圏や都市部に歪に集中しているため、お手本(?)としているBリーグのイメージというよりは個人的には大都市圏にフランチャイズがあって企業カラーが強いプロ野球に近い感覚だ。おそらく現状は企業色があって良いと思っているチームと地域密着型で独立採算を目指すチームと玉石混交。トップリーグからの"現状維持派"を意識したとも思えるディビジョン1の12チーム編成により、リーグワン=ディビジョン1というイメージが少しついてきているようにも見える。このままシーズンが進んで入替戦があっても、ディビジョン1の大勢は大きく変わらず、これまでのトップリーグと変わらない編成で落ち着いてしまうでしょう。結果、ディビジョン1とディビジョン2&3で分断が起こって、チームの整理淘汰が進むリスクが発生する可能性も考えられます。ディビジョン2以下の興行もチームによっては努力しているカードがあるとはいえ、数字的にはかなり厳しい。オンデマンド放送もあって接触機会は増えているのは素晴らしいが、コロナが落ち着いてからの動員面でのテコ入れはマスト。他のスポーツでの成功事例やノウハウがあるのなら、運営側は惜しまず提供して欲しい。
年明けコロナの第6波による感染拡大があり、私は大学選手権の観戦を最後に現地観戦を自粛していますが、落ち着いたら現地で試合を観たいと思います。やはり観に行って応援するのがいちばん。そこでトップリーグとの違いなどを肌で感じたいと思います。まずは、サニックス頑張れ!!
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コメント
コメント一覧 (1)
残念なことに日本ではパトロン(スポンサー)がいなければラグビーリーグは成立しない(ヨーロッパでもかなりは金持ちパトロンの支援で成立−ラグビー文化の成熟度と見合っている)。その意味では、宗像サニックスなどは社長の個人負担でかなり運営されてきたことを思うと、逆にこれまでの尽力を労ってあげたい気持ちです。サッカーのように下位カテゴリーまでもつ力はないから、現状では大手企業中心に彼らの企業アピールをベースに地域密着型で進める以外にないと捉えています。整理統合して、それで力をつけて次のステップにいくというのが僕の見方です。皆さんはどう思われますか…