Game

先日、BSプレミアムにてオンエア。1997年の作品。
デイビッド・フィンチャー監督の『エイリアン3』『セブン』に続く3作目の映画である。
『セブン』と同じく、配給:ギャガ、ビデオ発売:東宝の組合せ。このパターンは、ソフト化のライフサイクルが最もおとなしい。いわば廉価版のDVD発売などがほとんどなく、初回の発売以降そのまま権利切れという流れ…
『セブン』の場合、スタジオのニューラインシネマがワーナー傘下になったため、権利がワーナーに移管。その後は、廉価版でDVDもBlu-rayもバンバン売りまくっている。『ゲーム』もてっきりその流れをくむものかと思いきや、製作・配給のユニバーサルとポリグラムの権利関係の影響なのか、いまだに新しい発売元も決まらずブルーレイも発売されていない。北米も動きがない。
なのでオンエア録画は今のところ貴重である。
日本公開時は劇場で観賞。『セブン』後のフィンチャー作品なので、独特のテイストが生きている。
この作品、いわば"壮大なドッキリ"の仕掛けというべきでしょうか。父を自殺で失った主人公(マイケル・ダグラス)は、トラウマを抱えながら大富豪となって豪邸で寂しく一人暮らし。48歳で死んだ父と自分が同じ年になって迎えた誕生日、身を持ち崩していた弟(ショーン・ペン)から“ゲーム”の招待状を受け取る。そこには、―「人生が一変するような素晴らしい体験ができる」―と書かれていた。何気なく参加したゲームは、超絶&スリリングなサバイバルな体験。主人公は、パニックになり、自己の破滅を悟るのだが…
父の死のトラウマを抱え続けた主人公。そのトラウマを越えるために仕掛けられた"壮大なドッキリ"と呼ぶべき自己啓発のプログラム。
ラストのオチもフィンチャー作品ならではの、アッと思わせる演出。
もう20年前の作品になりますが、色褪せないです。
『セブン』『ゲーム』そしてこの後の『ファイト・クラブ』で、フィンチャーの映画は「ラストに必ず仕掛けがある」と思い込むようになってしまいましたが…その後は比較的正統派の作品が多く、どんでん返しの期待ははぐらかされることが多い今日この頃。
★デイビット・フィンチャー監督"大どんでん返し"3部作