カレンダーイヤーでの2015年度の明治ラグビーの1年を簡単に振り返る。
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丹羽監督の3年目。コーチ陣に明治OBの阮氏、山品氏、永井氏を招聘。
特にFWのブレイクダウンやコンタクトの強化とFW/BKの連携、A,Bをメインとしたチームディベロッピングの向上とフィジカル面の強化を狙った補強と見られた。
特に阮コーチの妥協なき指導は、選手たちに新風を吹き込んだのではないだろうか。厳しくもわかりやすい指導とコミュニケーション、シンプルだが大事なことだ。
常翔学園(大工大高)や天理など関西以西の高校出身のキャプテンが続いた中、久しぶりに関東圏からクレバーな主将中村駿太が選ばれ、熱き男斎藤剛希副将とともに新しい1年をスタートさせた。
��関東大学春季大会〜招待試合〜夏合宿
明治はAグループで2勝3敗の4位。勝木主将の昨年は、”勝ちにこだわる”チーム作りをテーマに早期のスタートダッシュを意識(Bグループ5戦全勝で1位)したが、今年はピークを選手権に合わせるようなスローな調整。あえて春季大会は結果にこだわらない戦い方を意識した。この段階では、後半に失点を重ねるチームだったが夏合宿に向けて修正し、徐々に改善傾向がみられた。
王者帝京には負けはしたもののFW戦で健闘するなど、ポテンシャルの一端は見せた。早慶との招待試合は勝利。夏合宿にはユース参加の梶村や怪我明けの尾又、成田等も合流し戦力は整い始めた。
�Ｂ亶垣�1位(帝京と同率)
夏合宿を終えて、明治は失点の少ないディフェンス力の高いチームに仕上がった。
プレースタイルもFW一辺倒ではなく、FW/BK一体となった攻撃スタイルが特徴となってトライの取り方のバリエーションが増えた。SO堀米、FB田村という布陣も攻撃力アップに成功。
序盤のヤマ、筑波戦は完封勝利。帝京戦はあと一歩のところで惜敗。ここである程度の自信がついたことが昨年との違い。チームとしてのマインドが落ちることなく、早稲田戦は、久しぶりの勝利。帝京が筑波に負けたため2012年以来の対抗戦1位となった。
対抗戦での失点94は、最も少ない失点。
スクラムやモールでトライが取れない、モールディフェンスが悪いなど課題もあったが、選手権に向けて修正されていく。
�ぅ献絅縫∩�手権
ジュニアの戦績は、チームの未来を移す鏡のようなもの。ここ数年の明治は、戦力の充実もあってジュニアは安定した実績を残せるようになった。
今年の特徴は本来の”ジュニア”らしい1,2年を主体としたチーム編成だった。単にAのリザーブ選手の調整目的に限らず、積極的に若手を登用したのは良いことではないだろうか。
帝京には敗れたがトライ数で上回るなど健闘。慶應、東海には厳しい試合を勝ち抜いて再び帝京と決勝トーナメントで対戦。明早戦の前日という日程的な問題もあり、更に若いメンバーで臨むも大敗。ただ経験値は積んだ1年だったように思う。
来年は、FWレギュラー8人のうち6人が卒業、BKも田村が卒業するのでチームは一気に若返りを余儀なくされる。ポテンシャルが落ちる分、今から若手に経験を積ませるという明確な戦略だったと理解する。
�ヂ膤愾�手権セカンドステージ
過去3年「死のC組」で戦ってあと1歩でベスト4進出を逃してきた明治。
今年は「死のC組」を回避してD組で戦った。アドバンテージポイントの配分から考えて、当面の敵である流経大を破ればベスト4が見えてくるグループだったが、順当に勝ち進んでベスト4を決めた。対抗戦では、攻撃側のオプションで今一つ機能していなかったモールやスクラムのFWのセットプレーの精度が上がって攻撃の起点となった。FWの核、桶谷が怪我で出られない中、BKでは斎藤剛希が本格復帰。若手も積極的に使ってカバーした。年明けの東海大戦にこの1年の集大成をぶつけることになる。
(※文中の固有名詞(選手名等)は敬称略とさせていただいております。)
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