
今日は、注目の対抗戦の帝京 vs.筑波戦。午後は出かける用事があったので、帰宅してからのJ SPORTS録画観戦。
対抗戦優勝チームの最終戦ながら、会場は八王子郊外の上柚木。しかも入場料は無料。
昨年、明治の試合で上柚木に初めて行ったけど、その時も無料だった。自治体とか地元のラグビー協会が負担してくれているのだろうか。もしそうならそれはそれで素晴らしいことだと思う。
対抗戦の1位を既に決めて、この試合に勝っても負けても変わりのない帝京。勝つことで5位から上の3位がまずは見えてくる筑波。
おそらくこの試合にかけるチームの意義とかポジショニングの違いが結果に出たのではないだろうか。
20 vs.17。筑波としては、帝京に勝つためのお手本的なロースコア&僅差での勝利。まずはお見事と言うべきでしょう。筑波らしい勝ち方。
前半から筑波らしいきめ細かいディフェンスとブレイクダウンでのしつこい絡み方で、帝京を嫌な気分にさせた。帝京はこれをやられるのがいちばん嫌いなのだと思う。
この試合に限っては、絶対勝つとか、大差で勝つという意味の薄い帝京にとっては、ガツガツとした攻撃ではないものの、いつも通りの両WTBでのトライで前半を17 vs.0のリードで折り返す。筑波は前半PGを狙わなかったりして得点がなかったが帝京が大量得点することに対して淡泊(この試合自体がチームとして調整的な位置づけだったのかもしれない)だったので、この点差なら後半も頑張れるというマインドセットになったのではないだろうか。
前半は、得点機ではうまく活きなかった福岡が後半はあらゆる場面でフル稼働。帝京も今までにない凡ミスを繰り返すなど気が付くと筑波優勢という感じ。筑波のトライは早稲田戦でも見せたCTBをサインプレーで使うTypicalなものだが帝京はそのプレーに対してもディフェンスが淡泊だった。筑波のGKが2本決まらなかったりして、なんだかんだいいながら帝京が逃げ切って勝つものと思ったけど、帝京は最後まで貪欲さを見せず。少し気になっていた帝京の今季の失点の多さも試合に影響したのかも。帝京の興味は、既に大学選手権と日本選手権にあるのかな。
これで選手権進出の順位としては、明治の2位がほぼ確定したのではないのかな。明治が早稲田に負けても、明早筑3校が2敗同士で並んで、総得失点差では圧倒的に明治が上回っているので、3位以下になるリスクは少ないはず。
逆に、規定として明早戦に勝てば対抗戦1位になる(この場合でも選手権進出順位は2位)可能性が生まれたので、明治はリラックスして早稲田に勝利できるように臨戦態勢を作ることができる。何事も前向きにとらえて、残り試合を戦うのみ。
トップリーグは、神戸製鋼 vs.NTTドコモをTV観戦。昨年の主将、勝木は神鋼の不動の1番。ドコモの衛藤はFLにコンバートされていたり、渡辺義巳や秦一平も頑張っている。ドコモは今季、南ア選手をメインに大幅補強に成功。エリート集団の神鋼に対して、その実力値を魅せた試合だった。25 vs.24と1点差の勝利。残り10分の戦い方の改善とあとはムラを無くしてチーム力を高めれば面白いチームになるはず。
さあ、明治はあと1週間。明早戦まできっちりブラッシュアップして、対抗戦1位という新たな目標を目指して突き進むのみ。
選手権セカンドステージは、明治が対抗戦2位枠の場合、明治・流経大・立命館・残りは京産大 or 関大(???)となるのかな。関西は仕組みがよくわからないですが、最終戦で京産大が勝つと5位になって選手権進出、京産大が負けると関大が進出するのではないかと思いますが4位−6位が3勝4敗となるケースがあって最後まで???。
こればっかりは規定なので終わってみないと…明治と関大、ジャージがそっくりなので戦う場面を想像すると面白いかも。
その後、規定を読み返したら、3校が同じ勝敗で並んだ場合、当該校の勝敗の結果に次いで、3校間の得失点差で判断するということなので、そうなると関大がトップなので、関大が4位確定となるようです。よって明治との対戦はありませんね。明治は、関西勢は立命確定、あとは京産か摂南のどちらかと当たるということになりそうです。
<週末の結果>
■関東大学対抗戦A(第13節)
・立教大 15 - 61 日本体育大
・筑波大 20 - 17 帝京大
■関西大学Aリーグ(第7節)
・近畿大 28 - 36 関西大
・摂南大 24 - 34 立命館大
■全国大学選手権大会 1st(第2節)
・法政大 163 - 0 八戸学院大
■トップリーグ(第3節)
・クボタ 9 - 34 NTTコム
・パナソニック 59 - 28 リコー
・コカ・コーラ 25 - 31 キヤノン
・神戸製鋼 24 - 25 NTTドコモ
・サントリー 19 - 25 近鉄
・Honda 10 - 41 東芝
・トヨタ自動車 45 - 21 豊田自動織機
・ヤマハ発動機 39 - 19 NEC
(※文中の固有名詞(選手名等)は敬称略とさせていただいております。)
コメント
コメント一覧 (7)
帝京の外国人選手に対しては、とことんしつこく絡んで、相手をイライラさせて反則やシンビンを誘発させるというのは、戦術の定石の一つだと思います。筑波は、忠実に実践していましたね。
いよいよ今週末からが明治にとっての正念場。一戦一戦、勝ち抜いてもらいたいです。
素晴らしい記事ありがとうございます。
まるでラグビーコラムニストのような。
また、明治OBとしても楽しませて読ませてもらってます。筑波がいい試合をしました。彼らは明治の試合を見てさらに準備をしていた感じです。
帝京には最後マッカラン選手にやられてしまいましたが、筑波はむしろ若いと見て反則、ターンオーバーをうまく誘ってましたね。
明治も明早戦をキッチリ勝って正月にむかうまでです。
帝京は、セカンドステージも楽な相手なので、明治とのジュニア選手権も含めた4試合でしっかりチームを調整して立て直してくると思います。年明けの帝京に勝つのは、結構チャレンジングになりそうです。
ただ接点での攻防、セットピースでの工夫、常にアタックを心掛けることで帝京の牙城は崩れる可能性が見えてきました。
明治はセカンドステージをしっかり勝ち抜いて、年明けの再戦につなげてもらいたいです。
私も皆さんと同じ思いがしました。
筑波がんばれ!と思いながら観ておりましたが、実際に勝つと何か悔しい気もしました。
やはり9番の抜けた穴はありますね。スタッツがわからないのであくまで印象ですが、今年はボックスキックも少ないですし、昨日は特に10番自ら抜きに行く回数が多かった気がします。
日本一を目指している事が、精神的にも戦術的にも制約を受けているようにみえます。
ただ、帝京は毎年ここからペースアップしていきます。
ご覧のとおり、筑波も上げてきました。(あの良い意味でのしつこいプレー。素晴らしかった)
明治も負けずにいきましょう。
筑波にとっては、明治の帝京戦もかなり参考になった筈です。
今年の帝京は、去年の主将が上手く作り出していたリズムがなんとなく無いような感じを受けていましたが、リズムは、攻撃だけでなく、攻守の両面に影響するものだと思うので、これも複合的な敗因の一つのようにも思えました。
ただ、今回の敗戦は、選手権に向け、かえって帝京を強くする事になったような気がします。
昨日の筑波の勝利、帝京の敗戦は色んな要因が生んだものだと思います。
最終戦、この試合に係る両校の位置づけの違い、良くないグラウンド・コンディションなどなど。今季の帝京は、両WTBの量産トライに代表される大量得点に目が行きがちですが、失点も多く、ディフェンスが淡泊になる場合が多かったところを筑波がうまく突いたとも言えます。いずれにしても帝京は、筑波のような接点でファイトしてくるチームは苦手な方なので、いろんな要素が絡んだ結果の敗戦だったと思います。
明治は、選手権で帝京にリベンジするまでしっかり勝ち抜かなくてはならないですね。
杉本(博)もNo.8では出場機会がなくてコンバートしたようですが、押しが強いのでHOも向いていると思います。榎は、大学時代は怪我に泣いて…実質、1年の時が最も生き生きとしていたと思います。素材はとても良い選手なので頑張ってもらいたいですね。
本当に筑波のディフェンスは見事でした。選手権に向け仕上げてきてるのがわかります。
それにしても帝京は淡泊なイメージでした。
2人目の寄りが遅れる場面がしばし、こんなにジャッカルされるとは意外でした。
解説で、”相性”と言ってましたが、筑波のスカウティングの勝利ではないでしょうか。
今年の帝京は得点力と裏腹に、ジュニアでも失点が目立ちますよね。
このまま失速することは無く、いい薬にしてくるのでしょうが、是非選手権で再戦して、
好ゲームを観たいものです。
帝京の連勝を止めるのは、明治であれと思ってましたが・・・残念。
クボタの杉本君もフッカーでスタメンですね。
榎君はなかなか伸びませんね、怪我でしょうか。
またお邪魔します。