秋の晴天。思ったより暖かく、ラグビー観戦にはちょうど良い気候だ。
2敗しての帝京戦は例年と環境が違う。3年前は前年の0 vs.56のリベンジを果たして勝利して全勝をキープして早明戦へ、昨年・一昨年は対抗戦優勝を賭けた一戦だった。今年は明治に何を期待していいのか、具体的なテーマもなく、まずは“みっともない試合をするな”という希望くらいで随分と今年はボルテージが下がってしまっているのが悲しい現実だ。それでもファンとしては温かく見守らなくてはならない。
SOを茂木に代え、FBに高平が入り4年が徐々に増えてきた。おそらくこの試合に備えて用意していたのだろう、キックオフのマイボールを取りにいくという工夫が見られいくつか奏功する。ただ序盤は、キーとなったマイボールでのスクラム、ラインアウトをものにできず敵陣でのボールのポゼッションに失敗。これでリズムをつかめず失点を重ねた。少ないチャンスをミスなくものにしていくというシナリオが崩れたのが敗因の一つだろう。また風下のためキックで相手にボールを渡すということを避けようと敢えて自陣からボールをキープして展開するといリスキーなプレーにチャレンジしたが結果として自陣でペナルティを犯してしまったのが痛かった。これらが被トライにつながり前半で3 vs.28と大きくリードを許す結果に。とりわけ自陣での前述の反則とそれを起点にした相手の攻撃にもうすこし我慢強くディフェンスできていたら、2トライ分は抑えることができたかもしれないし、結果後半もさらに盛り上がっていただろうというのが悔やまれる。前半スクラムは健闘、ラインアウトは意識しすぎて大事なところでのミスが多かったが相手ボールへのプレッシャーは良かったと思う。今日やるなら何で慶応戦でやらなかったのだろうと・・・
後半は相手の個々のゲインを都度許すものの前半に比べてディフェンスは良くなった。FW/BKのアタックも良くなり敵陣でのプレーが多くなり2トライをゲット。ただ前半、後半で敵陣ゴール前でのFWでのトライを取りきれないところ(昔ならモールにこだわって押し切っていたあたり)が今年の明治。モールを形成して押す場面がほとんどなくなった影響か、昨年までの堀江や古屋のようなペネトレーター不在の影響か、ここ一番の決定打に欠けた。
後半だけ見れば14 vs.8と明治リード。トータルでは前半の失点が大きく17 vs.36でこれで帝京には3連敗。
後半は楽しめた。慶応戦に比べればチームとしてまとまっていたし、試合をあきらめずにアタックも良くのびのびとプレーしていたように思えた。何で慶応戦は今日の後半みたいなマインドで戦えなかったのだろう。筑波戦にしてもそうだが、毎試合ムラがあるチームが徐々にまとまってきているのだろうか。今日の後半のような戦い方とミスをなくすことができればいいのだけれど・・・
頑張っていたキャプテン圓生、PR須藤がけがで退場。FWはメンバーは充実しているが、あとは誰がチームをまとめていくかだ。
果たしてこの試合を持って明治は“リセット”して早明戦に臨めるか。大学選手権については筑波が青学に勝つことが大事だが、万が一青学が勝った場合は、明治は早稲田を自力で破って選手権出場を決めなくてはならない。チームとしては少しずつ右肩上がりになっていることに期待したい。
★SO茂木のキックオフ。今日はミスなく頑張っていた。
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★前半、敵陣での攻防。FW戦でトライを取りきれないのが今年の課題・・・
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★ラインアウトは時折相手ボールをスティールした
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★後半は敵陣で攻める機会も多かった
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★FWの連続攻撃からNo.8朴のトライ
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★スクラムは健闘
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