安静の身。自宅でノンビリテレビを観るだけの週末。とはいえ、地震のニュースばかりで退屈。そもそも津波が接近してくるのなら、ヘリコプターなどで沖を上空から空撮しながら状況を伝えてくれればいいのに、どこもそのやり方をしない。何かやってはいけない理由があるのだろうか。津波が海岸に着く、着かないを延々とやっているのだが、そのリアリティが非常に伝わってこないのだ。
その退屈さを回避するために、映画チャンネルを観ていたら、自分の大好きな映画をやっていた。タイトルは「ある日どこかで」。初上映は1980年ということで、かれこれ30年前。日本人のファンも多く、今年やっている「午前10時の映画祭」でも上映されているのでぜひ観て貰いたい作品だ。
監督はヤノット・シュワルツ、主演は「スーパーマン」のクリストファー・リーヴと007シリーズの「死ぬのは奴らだ」のボンドガール、ジェーン・シーモア。大まかなストーリーは下記の通り。

1972年。劇作家を志すミルフォード大学の学生リチャードの処女作が初演され大成功をおさめた後のパーティで、彼は見知らぬ老婦人から声をかけられた。彼女はリチャードに美しい金時計を渡し「私のところへ戻って来て」と告げるとその場を去り、大学から近いグランド・ホテルに帰って行った。それから8年の歳月が流れ、劇作家として名を成したリチャードはスランプに陥っており、気ばらしにあてのない旅に出た。いつの間にか懐しいミルフォードに来ていた彼は、グランド・ホテルに宿をとった。アーサーという年老いたボーイの案内で部屋に落ちついた彼はホテルの史料展示室を見物し、そこで1枚の美しい女性のポートレートに目を奪われる。アーサーからその女性がエリーズ・マッケナという当時の人気女優であることを聞き出したリチャードは、町の図書館で彼女についての記録を見つけ、彼女が8年前の老婦人であることを確認する。

主人公は、当時は珍しい「タイムスリップ」という手法で、過去に行き彼女に会う事に成功するが、結末は・・・。愛する人のために、純粋に行動する主人公は、とてもロマンティックで憧れてしまう。そしてタイムスリップ故に起こる結末は、とてもセンチメンタルで胸が熱くなる。こんなロマンティックな作品が今の時代に受けるだろうか。いや80年の公開当時も実はヒットせずに、後々に作品の素晴らしさが語り継がれてカルト的に人気になったと聞く。こういう作品は大事にしたい。

詳しくは、ファンによる素晴らしいホームページがあるので、ぜひチェックしてほしい。

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