土曜日に「チーム・バチスタの栄光」を観賞した。洋画に観たい作品が無く、原作がヒットしているということでそれなりに興味があったので、久しぶりに邦画に投資してみた。今の邦画は幅広い層に支えられているので、この作品もきちんとやや高めのターゲット層を確実に動員しているのに驚く。TBSによるメディアミックスに加えて、東宝の配給ということで、更に安定した結果を出しているのだ。
作品については、下記について。(全洋画より)
現役医師でもある海堂尊による『このミステリーがすごい!』大賞受賞の同名ベストセラーを映画化した医療ミステリー。難易度の高い心臓手術であるバチスタ手術専門の精鋭集団“チーム・バチスタ”に連続して起こった術中死の真相を、竹内結子扮する門外漢の心療内科医師と阿部寛扮するキレモノ役人がチグハグな迷コンビとなり追及していくさまを軽快なテンポでリアリスティックに描く。監督は「アヒルと鴨のコインロッカー」の中村義洋。
拡張型心筋症に対する手術で成功率60%といわれる高難度のバチスタ手術。東城大学病院では、天才外科医・桐生をリーダーとする7人体制の専門集団“チーム・バチスタ”を結成、26連勝という驚異的な成功を記録する。だが突如として、3例立て続けに術中死が発生。たまたま不運な事故が続いたのか、あるいは医療ミスか、はたまた故意か? 病院側はことを荒立てずに原因を見極めようと、日陰の存在である心療内科医の田口に内部調査を命じる。渋々引き受るハメになった田口だったが、外科の素人には荷が重すぎたのか真相解明には至らず確信の持てぬまま「単なる事故」と結論づけようとする。するとそこへ、厚生労働省の破天荒なキレモノ役人、白鳥が現われ、報告書を一刀両断し、事件を殺人と決めつけるや、困惑する田口を引き連れ強引な再調査に乗り出すのだった。<ここまで>
全体としては、昨今の邦画の健闘を裏付けるように、それなりにまとまってはいる。
しかし満足度は低い作品だった。とにかくキャスティングを見るにつけ、実は邦画も人材不足なのではと常々感じる。阿部寛や竹内結子を使えばとりあえずいいや感もあり、また医療スタッフの面々も「何でこの人たちが・・・」というのがほとんど。佐野史郎はかつてTBSのドラマでキレ者の医師役をやっているので問題なく観れたのだが。阿部寛は、「TRICK」のキャライメージをかもし出しているし(しかもイヤミなだけ)、竹内結子は原作では男性の主人公を脚色した設定。テーマは医療事故と殺人という社会性の高い大きな問題なのだが、スリルが無い。あえてリアリティを探すなら、病院が心療内科医の主人公に事故調査させるあたりの院内隠蔽体質かな。しかしながら本来は、警察で言うところの「内務調査官」みたいな設定を、ボケ役の心療内科医という設定の竹内結子をキャストしてしまうところに、彼女の出演ありきみたいな意図を感じ取ってしまった。阿部寛は、イヤミな官僚で終始終わってしまっているし・・・吉川晃司は、何で逮捕されないんだろう・・・なんて総花的な終わり方もあり。
原作が有名な映画は、たいていがっかりするので読まないで観ることが多い。本作もそうだけど、なんか勿体ないなあ。かつての「マークスの山」を思い出したな。

作品については、下記について。(全洋画より)
現役医師でもある海堂尊による『このミステリーがすごい!』大賞受賞の同名ベストセラーを映画化した医療ミステリー。難易度の高い心臓手術であるバチスタ手術専門の精鋭集団“チーム・バチスタ”に連続して起こった術中死の真相を、竹内結子扮する門外漢の心療内科医師と阿部寛扮するキレモノ役人がチグハグな迷コンビとなり追及していくさまを軽快なテンポでリアリスティックに描く。監督は「アヒルと鴨のコインロッカー」の中村義洋。
拡張型心筋症に対する手術で成功率60%といわれる高難度のバチスタ手術。東城大学病院では、天才外科医・桐生をリーダーとする7人体制の専門集団“チーム・バチスタ”を結成、26連勝という驚異的な成功を記録する。だが突如として、3例立て続けに術中死が発生。たまたま不運な事故が続いたのか、あるいは医療ミスか、はたまた故意か? 病院側はことを荒立てずに原因を見極めようと、日陰の存在である心療内科医の田口に内部調査を命じる。渋々引き受るハメになった田口だったが、外科の素人には荷が重すぎたのか真相解明には至らず確信の持てぬまま「単なる事故」と結論づけようとする。するとそこへ、厚生労働省の破天荒なキレモノ役人、白鳥が現われ、報告書を一刀両断し、事件を殺人と決めつけるや、困惑する田口を引き連れ強引な再調査に乗り出すのだった。<ここまで>
全体としては、昨今の邦画の健闘を裏付けるように、それなりにまとまってはいる。
しかし満足度は低い作品だった。とにかくキャスティングを見るにつけ、実は邦画も人材不足なのではと常々感じる。阿部寛や竹内結子を使えばとりあえずいいや感もあり、また医療スタッフの面々も「何でこの人たちが・・・」というのがほとんど。佐野史郎はかつてTBSのドラマでキレ者の医師役をやっているので問題なく観れたのだが。阿部寛は、「TRICK」のキャライメージをかもし出しているし(しかもイヤミなだけ)、竹内結子は原作では男性の主人公を脚色した設定。テーマは医療事故と殺人という社会性の高い大きな問題なのだが、スリルが無い。あえてリアリティを探すなら、病院が心療内科医の主人公に事故調査させるあたりの院内隠蔽体質かな。しかしながら本来は、警察で言うところの「内務調査官」みたいな設定を、ボケ役の心療内科医という設定の竹内結子をキャストしてしまうところに、彼女の出演ありきみたいな意図を感じ取ってしまった。阿部寛は、イヤミな官僚で終始終わってしまっているし・・・吉川晃司は、何で逮捕されないんだろう・・・なんて総花的な終わり方もあり。
原作が有名な映画は、たいていがっかりするので読まないで観ることが多い。本作もそうだけど、なんか勿体ないなあ。かつての「マークスの山」を思い出したな。

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